地方にいる食品衛生監視員のブログ

あなたのお役に立ちますように(たまにネガティブなことも書きます…笑)

採用試験について

桜が奇麗な時期ですね。就活の時期ですので採用試験について書きます。

食品衛生監視員の試験は、何かしらの資格がないと受けられず、多くは衛生・獣医区分で受けます。仕事内容が食品衛生監視員だけの自治体もありますが、採用された場合、食品衛生監視員以外にも環境衛生に関する仕事(理・美容所、公衆浴場などへの立入)、特定建築物に関する仕事(大規模な事務所・店舗ビルなどへの立入)を行うところが多い印象です。また、動物愛護に関する仕事、狂犬病などの人獣共通感染症に関する仕事を行うこともあり、獣医師免許があればと畜場へ配属されることもあります。つまり、食品衛生監視員を強く希望して採用されても、蓋を開けてみれば食品衛生とは全く関係のない部署に配属されることがあります。私は運よく食品衛生監視員として仕事ができましたが、同期や後輩には食品衛生監視員として働くことができない人がおり、有望な芽が摘まれている光景をよく見ました。なので、食品衛生監視員以外の仕事もしなければならない(=希望していない部署に配属される)ことを考慮して面接対策を考えましょう。

 

食品衛生監視員になるための試験は国家と地方の2種類です。

・国家…厚生労働省が行う試験で、全国の海や空港にある検疫所に配属される

・地方…地方自治体が行う試験で、都道府県や市町村によって勤務範囲が変わる

 

私はどちらも受けましたが、地方公務員だけ通りました。国家公務員は面接で落ちてしまいました。初めて霞が関に行き、皇居周りを散歩したのは良い思い出です。私は食品衛生監視員になれればどこでも良く、試験日が重ならない限り受けましたので、東京都、厚生労働省地方自治体2つを受けました。どの試験も専門科目は似ていますので、就職するつもりはなくても本命より前に試験があるなら、腕試しに受けるのも良いでしょう。参考までに平成30年度の試験日を載せておきます。

・東京都(Ⅰ類B採用試験)…5月6日(日)

厚生労働省…6月10日(日)

横浜市…6月24日(地方自体体の一例)

 

私の場合、試験日のある年の1月から半年間かけて集中的に教養と専門試験を勉強し、面接対策をしました。専門試験の科目はだいたいが「食品微生物」とか「食品化学」とか「公衆衛生学」とかアバウトな感じでしか出ておらず、過去問も入手困難です。私の場合、3冊の参考書をひたすら読んでました。参考に書いておきます。

①よくわかる食品有害微生物 問題集/藤井建夫・2010

②図解 食品衛生学第4版/西島基弘ら・2011

③現場で役立つ食品微生物Q&A第3版/小久保彌太郎・2011

 

①はかなり役立ちました。③はなくてもよかったと今では思います。各試験の出題分野に「〇〇学」等と書いてありますが、それに関する書物を厳選して購入し、ひたすら覚えるのが理想ですが、教養もあるので全部はやりきれないと思います。専門試験の一部は捨て、大学の授業で習った科目に絞って取り組むのが現実的な方法かと思います。試験日まであと少しです。食品衛生監視員の採用試験の場合、周りに目指す人がおらず、孤独な闘いになりやすいと思います。そんな時は、どうしてこの職業になりたいかという気持ちを思い出してください。きっと、採用後でも役に立つでしょう。